*青空食堂*

晴れても雨でも、おいしいものいっぱい。 そんな食堂「青空食堂」

2009年04月

50年の歴史

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年季の入った店舗、間口3〜4メートル余り。
赤いのれんが、昼下がりの裏通りに翻る。
ここは、山陰の街、益田駅近く。

オットがのれんをくぐり中へと入る。
私もその後を続く。

暗い。電気が付いてない・・・

カウンター席8席、4人掛けのテーブル二つ。
奥の古びたテレビからは昭和特集の番組が、何かをがなりたてている。
その下に、石油ストーブがひとつ。
間には、ひとりじいちゃんが座っている。

そのじいちゃん、
白い毛糸の帽子に、白っぽいセーター、
チェックのパジャマのズボンのようなものを胸の下まで上げている。
その下には、長靴。

一瞬、このお店、開いているのかと、疑問に思う。
すると、
店の電気が付いた。

奥から、おばちゃんが出てくる。
「さっき、電話した人?」

ここは、うなぎ屋。しかし、うなぎの匂いがしない・・・

「うなぎ、できますか?」と私。返事がない。
もっと大きな声で、
「うなぎ、できますかぁ!!!」と。

毛糸帽のじいちゃんが、
「うなぎ屋じゃもん、うなぎ、あるよね。」と。

カウンターのガラスケースの中に目が行く。
串に刺された、ぶりぶりしたうなぎに目が行く。
その皮は、変な例えだが、生きたさんまのような黒と銀色。
その身は、新鮮な鰯を割いたときのような、ピンク色。

うなぎの質がいいことだけは、見てとれた。

再び、毛糸帽のじいちゃん、
「何にする? うな重、旨いよ〜!」

はっと我に返り、オットと二人席に着き、
壁に貼ってある、年季の入った手書きのメニューを見る。

うなぎ、松竹梅となっているお店が多い中、
ここは、うな丼、うな重、うなぎの白焼き、これしかない。
どれにしようかと、思っていると、
毛糸帽のじいちゃん、アゲイン。「うな重、旨いよ〜ぉ・・・」

オットと顔を見合わせ、お互いうなずく。

「うな重、二つ」

ストーブの前から立ち上がった、じいちゃん、
歩幅10センチにて、カウンターの向こう側へと回る。
おぼつかない足取りに、大丈夫かな…と一抹の不安が・・・

いきなり、湯のみが二つ、ガン、ガン、とオットと私の前へと。
おばちゃんが、黙って、湯のみを置いた。
次、あちこちぶつけたアルミの急須が、テーブルへと。
ガタンッ、って置くものだから、急須の口からお茶がこぼれる。

このおばちゃん、怒っているのかな・・・って、不安に。

ガラスケースから出されたうなぎ、じいちゃんが焼き始める。
おばちゃんは、奥に引っ込んだまま、出てこない。

ニット帽のじいちゃん、うれしそうな顔をして、
「うな重、旨いよ〜ぉぉぉぉお〜」と繰り返す。
「どこから、来たぁ・・・?」

「広島からです。」と言うと、いきなり、
おばちゃんが、背後から、
「ここは、広島からの人が多いんよ。後は、大阪、東京のお客さん!
 みんな、わざわざ、うちのうなぎを食べにくるんよ!」

手には、10センチ四角の皿に、漬物が盛りだくさん。
オットと私の分、ふた皿がテーブルの上に、またまた、
ガン、ガン、と置かれた。

お茶をすすりつつ、ラッキョウを食べてみる。おいしいラッキョウだね。

おばちゃん、再び登場。
「たれ、うなぎのたれ。足りんかったらかけなさい。
 お湯はポットに入っているから、ねっ。」

オット、アルミのぼこぼこ急須に湯を継ぎ足す。

ふた度、長靴じいちゃん、
「うな重、もうちょっとでできるよ。旨いよ〜ぉぉぉぉぉぉ〜。
 50年、うなぎ焼いてきているけんね。」

ここのじいちゃん、ちょっと、いえいえ、かなり耳が遠い。
狭い店内なのだが、バスケットコートのあっちとこっちで話すみたいに、
大声で、話さないといけない。

じいちゃんが、合図を出す。
おばちゃんが、ごはんを入れた四角いプラスチックの重を、
じいちゃんのもとへと運ぶ。

じいちゃん、肝吸いをお椀に注ぐ。
おばちゃん、それをテーブルに、やはり、ガン、ガンと置く。
あまりのガンガンに、椀の蓋はずれ、中の吸い物が外にこぼれる。
ここのおばちゃん、テーブルの端にしかものを置かない。
ここで気が付いた。手がうまく使えないのだ。

肝吸いを自分たちの前によけ、うな重が、ガン、ガン、と置ける、
そのスペースをテーブルの端に作る。

うな重が、ガン、ガン、と置かれた。

奥から、じいちゃんが、白い髭を触りながら、再び、
「うな重、旨いけんねぇぇぇ〜。
 多かったら、残して持って帰ったらいいよ。」

一人前、二匹分のうなぎが載った、豪華うな重。
一口食べてみる。

旨い〜ぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・!

「すごくおいしいです!!!」と言うと、

「うな重、旨いからねぇぇぇぇぇ・・・」とニコニコ顔のじいちゃん。

さて、このころから、おばちゃんの機嫌がダントツよくなった!
そして、まあ、しゃべるわ、しゃべるわ、ここの店の歴史がわかった。

じいちゃんは、板前一筋の大阪の人。
なんでも、京都の一流料亭「たん熊」で修行をしたらしい。
海軍では、料理長として船に乗ったらしい。

奥さんの里、益田へと二人で来て、最初は屋台から出発したらしい。
そのころは、ラーメンでもチャーハンでも、何でも作ったらしい。
そのラーメン、豚骨と鶏がら出汁でのラーメンで、
今でも、その頃を知っている人から、懐かしまれているらしい。
子供ができたから、屋台は2年でやめて、店を構えたらしい。

最初は、いろんなものを作っていたけど、
忙しい割に儲けがないから、高級路線に転向したらしい。
なんでも、今の店は、高級グルメの店らしい。

お客は、東京、大阪、広島の金持ちで、
地元では、名士の人の店である、らしい。
昔は、山師もたくさん来て、喧嘩とかあって、
店のすぐ近くで、殺人沙汰などもあったらしい。

近くの高校の先生が、授業を補習にして、
昼ごはんを食べに来ていた時代もあったそうな。

今では、インターネットとか、雑誌とかに紹介されて、
全国でも有名な、うなぎ専門店になっている、らしい。

などなど、おばちゃんの独演会を聞きながら、うなぎを食べる。

旨い、旨い、旨いんだけど、量、多すぎ・・・・・
半分も食べないうちに、ギブアップ。

入れ物をもらって、そこにうなぎを詰めた。(↑写真)
正直、うな重ひとつをオットと半分ずつで十分かもしれない。

また来ます、と挨拶をしてから店から出た。
おばちゃん、店の外まで出てきて、
「気をつけて帰りなさいよ〜」って、手を振る。

はいはい、と頭を下げると、次は、
「さようなら〜」って、手を振る。
はいはい、と頭を下げ車に乗り込むと、次は、
「バイバイ〜」と、手を振る。

オットと二人、車に乗り、楽しかったね、おいしかったね、
と、ほんわか気分になる。

「また来たいねぇ〜」と私が言うと、
「早よ行かんとね。じいちゃんが生きとるうちに・・・ね。」

じいちゃん89歳、おばちゃん74歳のうなぎ屋でのはなし。

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Life is so good!

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「101歳、人生っていいもんだ。」(原題 Life is so good)

公民館にあった本。何気なく借りてみた。
作者は、ジョージ・ドーソン、1989年生まれのアメリカ人。
彼の自伝である。

祖父母は、奴隷だったというアフリカ系アメリカ人、
その貧しい家庭の子として生まれる。

父と母の深い愛情に囲まれ育つが、
8歳のときには、家計を助けるために住み込みで働きに出る。
そのため、学校に行けず、字が読めない。

アフリカ系であるため、字が読めないため、教育がないため、
いろんな苦労をするのだが、
彼は、それが自分の人生なのさ、運命なのさと、
悲観をせずに受け止め、前向きに生きていく。

16歳になった彼は、父から、独り立ちする時だと言われ、
アメリカ、メキシコ、カナダなどに行きながら、
さまざまな仕事をし、そして、いろんな世界を見る。
ただ、字が読めないということで、
汽車に乗るにも、レストランで注文するにも、
困難が常に付きまとう。

そして、ジョージが98歳になったとき、
偶然にも、地元の高校で学ぶチャンスが来る。
そこで、ジョージは、ABC…から学ぶのである。

とにかく、彼の前向きな姿勢、
そして、自分の置かれた人生を受け入れるという姿勢、
淡々と生きていく姿勢、
読み進めていて、非常にすがすがしい。

そこにあるものを受け入れ、感謝して生きていく、
「足るを知る」という生き方、
もう一度、自分の足元を見つめさせられる、
そんな一冊の本であることには、間違いなかった。


☆ マカデミアンナッツ、ありました!
  オットが朝からひとりで散歩中、
  ユアーズで見つけたそうです。
  やったね、オット!!!
  今晩から、また、小さじ2杯の幸せがありま〜す!


マカデミアンナッツのすすめ

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甘いものは、どうでもいい方だけど、好きなものもある。

キャラメル
昔あったフランスキャラメル、あの味が忘れられない・・・
サイコロキャラメル、サイズが大きくて、お口の中が幸せいっぱい!
森永キャラメル黄箱、とりあえず、これがあれば幸せ・・・

桜餅
今は、もみじ庵さんの桜餅が一番好き。
甘さ控えめ、それでいて桜の葉の香りと塩気がいい。
昨日、2個買ってオットとひとつずつ食べた、おいしかった〜。

水羊羹
これは、地蔵通りの和菓子屋さん(なんていう名前だったけ!?)
ここのが一番好き。
なぜって、やっぱり、塩気がいいんだよね・・・
だいたい、ゴールデンウィーク辺りから店先に出始める。
そろそろじゃ・・・・・ねっ!

そして、

アイスクリーム
ラクトアイス・アイスミルクなどの乳脂肪分の低いのはイヤ。
絶対にアイスクリーム。
それも、ハーゲンダッツがいい。
そして、マカデミアンナッツ・アイスクリームがいい。
ナッツの塩気が甘いアイスクリームの味を引き立たせている。

レストラン、料理の程度がいい時、滅多にないけど、
たまにデザートにアイスクリームを頼む。
ラ・セッテの藻塩のアイスクリーム、
プレジールのピスタチオのアイスクリーム、
神戸マザームーンカフェのバニラアリスクリーム、
これらは、私の中のベスト3!

さて、
このマカデミアンナッツのアイスクリーム、
近所のセブンには売っていない。
他の種類のハーゲンダッツは売っているんだけどね・・・
行きつけのスーパーには、マカデミアンナッツがあるから、
行くと2〜3個買ってくる。

って、足が悪い中、松葉杖をついて、
やっとの思いで、オットにスーパーに連れて行ってもらったのに、
マカデミアンナッツ、が、が、ないっ!
いつもはあるのに、なぜ、今日だけない〜〜〜〜〜〜っ?

ウソじゃろ・・・・・

そんなに人気ないの!?
これって、ハーゲンダッツの中の傑作アイスクリームなのに・・・
みんな知らないのかな〜?

ブログに書くと、みんなが買って、私の分がなくなるっ!
なんて思っていたけど…(腹黒です・・・)
でも、みんなが買わないと、もしかして生産中止になるかも・・・

みなさん! 

マカデミアンナッツ、買いましょう!
セブンに行ったら、
「どうして、マカデミアンナッツがないんですかぁ?」って、
必ず聞きましょう。


さて、
ダイエット中なのに、どうしてアイスクリーム?
それも、カロリーの高いアイスクリーム?
って思われるかもしれません。

食べるのは、コーヒースプーンに2杯だけです。
夜、食事が終って、お茶タイム、ほんのちょっとの贅沢です。

ダイエット中でも、おいしいものを食べたい。
だから、おいしいアイスクリームを食べる。
でも、量だけは、しっかりと控えています。

☆アイスクリームしか食べないって言ったけど、
 「昔懐かしアイスクリン」これは、別。
 これ、最近見かけないけど、まだあるのかな・・・???






森の少女!?

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「おしゃれ時間」という雑誌に、手縫いブラウスが載っていた。
手縫いなんて、どんだけ時間がかかるんだろう〜???

家にあったオーガニックコットンダブルガーゼ、
これ、手触りはすごくいいけど、すごく縫いにくそうな布地。
手縫いだと上手くいくかな?って、手でチクチク縫ってみた。

思ったよりもずっとずっと簡単に、そして早くできた。
これからの季節、お気に入りの一つになりそう。
リバティーなんかで縫ったら、気持ちのいいのができそうだな〜。

さてさて、
最近聞いた言葉、「森ガール」って言葉。
いったい何?

なんでも、
ワンピースやスカートが好き。
ゆるめのふわ〜っとした服が好き。
素朴な色が好き。
靴はぺちゃんこ靴。
フィンランドとかが好き。

なんでも、森にいるような少女がイメージらしい。
へぇ・・・・・なるほど・・・・ねぇ・・・・・・

私は、絶対にパンツ派だけど、
他の事は、合っているところがいっぱい。
でも、森ガールじゃない、森オバン、いや、森ババだね・・・!

この森ガールのおもしろいな〜って思うのは、
ファッションとかトレンドとかの、強力な牽引役じゃないということ。
今まで、時代の中でトレンドを発信してきたのは、
なんというか、先端をぐんぐん走っていたような感じの人。

ボディコン・DCブランド・ハマトラ・アイビー・・・などなど、
時代の中にいろんなファッションを引っ張ってきた人たち、
常にその時代の先端だったような気がする。

でも、今度の森ガールって、どうもそこいらの人って感じ。
実際に、何でもミクシィで広がったみたい。

とにかく、この森ガール、これまでとは違う、
ちょっと注目してみたい、存在だと私は思う。

私の野菜生活とあほんだら

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隔週で、山本ファミリー農園さんから野菜が届く。
届くと、すぐにすること。
それは、野菜を洗うこと。
といっても、ゴボウとか人参とか大根とかは、
新聞紙に包んだまま冷蔵庫で保存。

洗うのは、葉物の野菜たち。

奥のざるには、大根葉と小松菜が。
まな板の向こうには、ニラが。
その奥には、葉玉ねぎが。
まな板には、エシャロットが。

そして、リーフレタスとかそんなサラダ菜類は、
ざっと洗って、冷たい水に浸けて置く。写真右
するとパリッとなる。そこで、もう一度丁寧に洗う。

野菜、洗ってきれいにして冷蔵庫の野菜室に入れておくと、
後から使うのが、楽チン。

昨日は、エシャロットをバターで丁寧に炒めて、
ダイコンやニンジン、春キャベツなど入れてスープにした。
エシャロットのいい香りがして、ちょっとおしゃれなスープ。

夕べは、足が痛かったので、(夕方になると足が痛むのです・・・)
オットが大根葉と小松菜を茹でておいてくれた。
朝から、大根葉とじゃこを炒めてお弁当に入れた。
茹でて置くというひと手間、これで朝のお弁当作り、
気が楽になる。オット、ありがとう!

ところで、
今晩、オットは飲み会。
足の痛い私の晩御飯、どうなるんだよ・・・(怒)

お弁当でも買ってくるっていう、そんな気が利かない!
気が利かないのか、意地悪しているのか、
ただの、何にも気がつかない、あほんだらなのか・・・

たぶん、あほんだら・・・!!!


しょうがないから、
洗っておいたリーフレタスと生ハムでサラダ。
大根葉とじゃこの炒め物の残り。
それから、後は、チキンラーメンでも食べるかな・・・?
足りないタンパク質は、チーズでもかじるか・・・
おいしいワインでもあればいいけど、禁酒だからね・・・

それにしても、誰か言ってやって、あほんだらオットに。

「弁当の一つぐらい、買ってこいよっ!!!」

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