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だましだまし使っていたデジイチ、やっぱり修理に出しました。
ただ今、カメラなしの生活。
ちょっとさみしい・・・ ↑はちょっと前の写真。
今ネタが書けないので、昨日、ウォーキングの時にふと思い出した話。

数年前、ニューヨークに行った。
オットは、仕事の関係で先に帰った。

私がひとり帰る時、荷物もあるからタクシーを頼んでいた。
タクシーといっても、うんと料金の安い乗合タクシー。
ホテルをいくつか回って、客をピックアップして、
最後に空港に行くというタクシー。

私がホテルロビーで待っていると、タクシー到着。
私のピックアップが一番だったみたい。
運転手さんが助手席に座れと言う。
きっと、あちこちのホテルで客が多いから、
席を詰めて座れということなんだろうな〜、って思う。

ホテル出発後、タクシーは、国連本部横の橋を渡った。
つまり、マンハッタンから出てしまったのだ。

あれ〜ぇ・・・ ほかのホテルには寄らないのかな〜・・・って、
ちょっと疑問・・・???

運転手さんは、ソビエト崩壊後、ロシアから来た人。
ソビエト時代はエンジニアだったけど、崩壊後職がなくなり、
家族でアメリカに渡ってきたそうな。
息子が二人で、下の息子も無事に大学に入学できた、
なんてなんて、家族の話を次から次へとする。

私が広島から来たというと、びっくり!
チェルノブイリのことにすごく興味があったようで、
広島のいろいろを聞いてくる。

しかし、そんな専門的なことを英語で聞かれても、
こちらは、たじたじとなるばかり・・・

それに、
私の英語が間違うと、そうは言わない、正しくはこうだ、って、
言いなおしをさせられた。
それも、3回復唱なり・・・
それからも、タクシーの中で英文の復唱を何回もした。

で、英語の復唱はいいんだけど、
このタクシーいったいどこに行ってるの!?!?!?

来た時とえらい景色は違うし、方向は間違ってはないけど、
やっぱ、何か変だよ・・・・・

運転手さん、私の不安をよそに、
いろんな質問をしてくるし、自分の家族のこともしゃべるはしゃべる!
なんでも、最近マイホームを購入し、それはすごく環境のいいところ。
日曜日には近くの公園でバーベキューを楽しむ、なんてなんて・・・

それはそれで、運転手さん幸せでいいんだろうけど、
ここは一体どこかな〜・・・?
とっても素敵な住宅街であることは間違いないけど・・・

と、運転手さん、突然、
「右手のあの丘の上の左端、あれが僕の家なんだよ!」

えっ! 私、空港に行きたいんだけど・・・

時間があれば、お茶でも飲んで行ってほしいんだよ。
妻もきっと喜ぶと思う、なんて・・・言う。

その後、
「左に公園が見えてきただろう。あそこでバーベキューするんだよ!」

こちら絶句状態! 私、飛行機に間に合うのかしら?

その後、タクシーの方向は空港方面へと・・・
無事空港に着きました。

着いて荷物を出してくれたあとは、ハグハグハグの運転手さん。

「今日は、とってもいいお客さんでよかったよ。
 帰ったら、妻に広島からの客さんを乗せたっていうよ。
 それから、カルフォルニアにいる上の息子にも電話するよ。
 広島からのお客さんだって言ったら、きっとびっくりするよ。」
 だって。

運転手さんなりのアメリカンドリームを手に入れて、
それを誰かに見せたかったのかな?って、
なんだかかわいらしいな〜って、帰りの飛行機の中は一人納得。

この不況時、あの運転手さん、どうしているかな〜・・・