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「アメリカンダンスアイドル」という番組、
これが好きで観ている。

全米各地から集まったダンスに自信のあるダンサーたちが、
まずは、全米各地でのオーディションを受ける。
いったいどれくらいの人がこのオーディションを受けるのだろうか?
とにかく、凄い人数であることは間違いない。

テレビでは、この各地のオーディションの様子から映し出す。
この程度の踊り、私だってできるでしょ!?
って言うようなトンチンかんなダンスをする人、
これは絶対に勝ち進むよねと思う人などなど、さまざま。

各地のオーディションでの優秀者がラスベガスに集い競い合う。
そのラスベガス、今回は200人ぐらいが行ったが、
その中から、男女10名ずつのトップ20を決める。

トップ20になると、ペアを組んでいろんなダンス課題をこなす。
ヒップホップのダンサーでも、課題がウィンナワルツになることもある。
ラテンダンスになることもあるし、コンテンポラリーのことだってある。

才能のあるダンサーと言うのは、どんな課題もこなす力がある。
その力がないダンサーは、当然ながら、次のステージとは進めない。

さて、アメリカでの放送とはタイムラグがあるのだが、
日本での放送、シーズン4は、この日曜日がファイナルだった。

最後一人勝ち残ったのは、ストリートダンサー出身のジョシュア。
身体能力、表現力、個性、素晴らしいの一言に尽きる。

全米での一番を決めるコンテストだから、
最後に勝ち残る人以外は、すべて敗者となる。
たった一人の勝ち組と、残りすべての負け組と言うことに・・・

今回、全米各地でのオーディションで印象に残った女性がいる。
彼女のダンス、まあ、はっきり言って、
まあ、かなり微妙なダンスで・・・

審査員が、あきれた顔をしていたんだけど、それを見て彼女、
「そんなに私のダンスってひどい!?」と笑顔で聞く。
審査員の答えは、ひどいよって言う正直な答え。

自分でひどいと思わない?っていうコメントに対して、
そこでの彼女の受け答えがよかった。

「もう少しましだと思っていたんだけど・・・
 わかったわ、私のダンスはプロとしては通用しないのね・・・
 それがわかっただけでもよかった。」

彼女、好感度抜群!!! いい人なんだな〜って!!!

もちろん、そのオーディションでは敗者となったわけだけど、
このダンスというステージの中での敗者であって、
人生の敗者になったわけではない。

英語で敗者のことを、loserと言うが、
直訳すれば、何かを失った人という意味だと思う。
この番組の場合、
ダンスを通して、優勝者への道を失ったということである。

多くのコンテスタントのうち、勝ち残るのはただひとり、
後は全部、loserとなる。
人生って、勝者と言うのは、ほんの一握りに人であって、
ほとんど全ての人は、敗者なんだな・・・・・って思った。

でも、敗者であったにしても、何かのジャンルに対してだけで、
すべての敗者になることなんてないと思う。

負けたって、負けたって、負けたって、いいじゃないかと思う。
何か一つぐらい、いいことがあると思う。
上手く言えないけど、人生の敗者なんていないと思う。

あまりテレビは見ないけど、この番組にはダンスだけの楽しさじゃなく、
人の人生を観ているようで、なかなか面白いのである。

なお、2月からは、「アメリカンアイドル」と言う、
歌の方の全米での一番を決める番組が始まる。
これもまた観なくっちゃ!